TECHNOLOGY

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コア技術

これまでの技術課題を解決し、「臨床グレード」と呼べるイヌiPS細胞を作製

日本大学と慶應義塾大学の共同研究により、新規の初期化因子セットウィルスを用いずに遺伝子導入、さらに最適な培養条件で長期にわたり多分化能を維持できる、臨床応用に適したイヌiPS細胞の作製に成功しました。

PCT/JP2020/016924

病原となり得るウィルスを利用しない、免疫反応を惹起してしまう異種の動物成分を用いずに安定的・高効率で誘導できることから、安全性が高く高品質な真の「臨床グレード」と呼べるiPS細胞です。

本iPS細胞作製方法は両大学の共同出願として、PCT特許出願中です。

 

技術詳細

イヌなどの一部の動物種は、ヒトやマウスと異なりリプログラミング因子の残存無くiPS細胞を樹立することが困難でした。慶應義塾大学 岡野教授と当社技術ファウンダーの塩澤・枝村らはまずコモンマーモセットの皮膚を用いて、様々な培地条件(成長因子や小分子化合物の添加など)・初期化遺伝子セットの組み合わせを検討した結果、神経幹細胞に似た性質を示す中間細胞を経てiPS細胞へと誘導される、新しいiPS細胞樹立方法を見出し、その後多能性誘導耐性を持つ他の動物種においても同様な効果を確認しました。本方法で樹立したiPS細胞は、三胚葉性の細胞や始原生殖細胞様の細胞への分化能を有し、かつリプログラミング因子が完全に消失しており、臨床応用に適した幹細胞リソースであるといえます。

「さまざまな動物種からiPS細胞を作出する方法の確立-幹細胞を用いた細胞工学の基盤となる重要なリソース-」(慶應義塾大学プレスリリース)

Non-viral Induction of Transgene-free iPSCs from Somatic Fibroblasts of Multiple Mammalian Species.  Stem Cell Reports 16 (2021) 1–17

Non-viral derivation of a transgene-free induced pluripotent stem cell line from a male beagle dog.  Stem Cell Research 53 (2021) 102375

 

 

コアプロダクト

イヌiPS細胞からイヌ間葉系幹細胞(MSC)を誘導し、薬機法対応細胞治療製剤に。

独自のイヌiPS細胞を起原として、イヌの間葉系幹細胞(MSC)の分化誘導に成功しました。MSCは既にヒトにおいても医薬品として承認され、臨床応用されています。また、数々の研究結果から、様々な疾患においてMSCの有用性が示されており、再生医療(細胞治療)製品としての期待が高まっています。Vetanicは本MSCを用いた細胞治療製剤の実用化を目指し、農林水産省から承認を得た医薬品(再生医療等製品)とするべく開発を推進します。
 
iPS細胞由来MSCはドナー動物に依存することが無いため、動物への身体的負担がなく、治療の前に細胞調製を行うリードタイム(準備期間)が不要、常に安定した品質の細胞治療製剤として供給が可能になります。
 
 
我々はイヌにとどまらず、今後ネコやウマなどの動物種にも技術を展開して参ります。